アルファチャンネルを使ってカスタムトランジションを作ってみましょう!
アルファチャンネルとは
その前にまずアルファチャンネルってなに?という話をしなくてはいけません。
通常、画像や映像の色情報として3色の色が各格納されています。
これがRGBと言われるもので、赤、緑、青の3色ですね。
ここではRGB等の色情報については詳しく説明しませんが、これら3色を組み合わせることで画像の色を変更しているわけです。
しかし画像情報には、もう1つのチャンネルがあり、それがアルファチャンネル。
アルファチャンネルは色情報ではなく、透過情報を格納しています。
透過情報って?
技術的な話は難しいかつ長くなるので割愛しますが、簡単に言うと画像のマスク情報を画像内に格納しておく機能です。
例えば以下の画像を見てください。
白黒の絵の具が溢れたような画像があります。
まさにこれがアルファチャンネルで、アルファチャンネルは白黒の画像で表現されます。
この画像を利用することで「黒い部分は透過して、白い部分は表示する」といったことが可能となります。
また、グレーの部分はその中間ということで半透明の演出が可能です。
・・・とにかく使ってみよう!
テキストで書いてても非常に分かりにくいものなので、実際に使ってみましょう。
今回は前回紹介したフラクタルノイズを利用して、モヤッと出てくるようなトランジションを作成します。
まずはフラクタルノイズの作成と調整
フラクタルノイズを作成したら、とりあえず何も設定は変えなくていいので
明るさを 150 から -150 にするキーフレームを作成します。
これで真っ白の状態から、フラクタルノイズの模様を経て、真っ黒になる状態に移り変わるものが作成できました。
これを利用してテキストがにじみ出てくる演出を作ってみましょう。
テキストを作成してアルファチャンネル設定
今度はテキストレイヤーを作成しました。
テキストレイヤーは今回作成したフラクタルノイズの下に置きます。
さて冒頭で「黒い部分は透過」と言っていたのですが、これは逆にすることも可能で
今回は白い部分を透過させることにします。
トラックマット項目から、ルミナンスキー反転マットを選択します。
フラクタルノイズの設定で黒が先に来る場合や、素材集からダウンロードしてきた素材などは通常のルミナンスキーマットを使うことで、黒を透過させることができます。
トラックマットがない場合は、AfterEffectsの下の方にある スイッチ/モード をクリックしてみてください。
これで完了です!
これでフラクタルノイズの設定と同じ内容で、テキストが出現するエフェクトを作ることができました!
アルファチャンネルは無限の可能性!
白と黒の画像であれば何でもアルファチャンネルとして利用することができます。
極論、通常の画像を白黒にして、レベル等で色を落としたりしたものもアルファチャンネルとして認識しますので
背景が明るい人物映像なども、この手法で簡単にマスクが切れるかもしれません。
また、黒から白に移り変わる映像を用意すれば、一風変わったカスタムなトランジションを作成することもできますのでぜひ利用してみてください!
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